前野隆司さん著:幸せのメカニズム 実践幸福学入門から学ぶ
幸せを科学的に知りたい
幸せって人によってたくさんの定義があると思います。
家族と遊園地に行ったり、友達と楽しく談笑しながらディナーをしたり、新しい挑戦をしてみたり.....
幸せってすごい想像しやすいですよね、なにかあったかくてふわふわしているようなイメージです。
対して不幸はどうかというとブラック企業で我慢してずっと働き続けてきたけど年齢も上がってきて転職先があまりない、お金を借りすぎて首が回らない、突然の事故により今までの生活ができなくなった.....
不幸にはたくさんの種類があり数を上げたらきりがありません。人間の数だけ不幸の種類がありそうな気もしてきます。
今日は幸せになるための4つの要因をベースにお話をしていきます。
幸せになるためには
- やってみよう
- ありがとう
- なんとかなる
- あなたらしく
上記の4つが必要であると著者は言っております。
やってみよう
コンピテンス(私は有能である)
社会の要請(私は社会の要請にこたえている)
個人的成長(私のこれまでの人生は、変化、学習、成長に満ちていた)
自己実現(今の自分は「本当になりたかった自分」である)
大きな目標を持っていること、目標と目の前の行動が一致していること。そのために学習・成長していることです。
例えば僕の例ですが僕は会社での働き方に疑問を持っています。
一部上場企業に新卒で入り両親からも将来安泰だからずっとしがみつけと言われて初めは一生この会社で働くと思っておりましたが10個上の先輩や20個上の上司を見ているとなにかトラブルがあると毎日がその処理で忙しく会社も特に配慮してくれるわけでもなくマンパワーでどうにか解決するといった感じでした。
10年続いても余裕が出るわけでもなく毎日に忙殺される。一部上場企業でもこういった働き方をしているということはほかの企業に転職したところで自分でコントロールできないという構造はずっと続くだろうなと確信しました。
そこで将来働くという意識を持たずにお金を得ていきたいという考えに至り個人で稼ぐために始めやすいブログで発信を始めました。
今は自分の目標に直結した行動ができているのでとても幸せです。
幸せになるために何か目標を持ちましょう。
そんな余裕がないという方は目の前のことをすっぱりやめてみるのも手かもしれません。
ありがとう
人を喜ばせる(人の喜ぶ顔が見たい)
愛情(私を大切に思ってくれる人たちがいる)
感謝(私は、人生において感謝することがたくさんある)
親切(私は日々の生活において、他者に親切にし、手助けしたいと思っている)
最近この本を読んでいて気にしていることがあります。
それは何か良いことをしてもらったらその人の目を見て「ありがとうございます」ということです。
仕事をしているときは目の前のやらないといけないことに夢中になっていてコンビニで何かを買ったりした後はお礼も言わずそそくさと去っていました。
ところが「ありがとう」と感謝の気持ちを表すだけで大体の人は一瞬驚きます。そしてすぐに笑顔になってくれます。
おそらく以前の僕同様に多くの人は何も言わずに去ってしまうのではないでしょうか。
「ありがとう」と言われたほうはもちろん言ったほうも何か爽やかな気持ちになります。
たった五文字の簡単に思えることですが考えてみるとあまり言えていないかもしれません。
意識的に今から周りに言ってみましょう。
世の中がもっと「ありがとう」であふれれば素敵な世の中になるのは間違いなしです。
なんとかなる
楽観性(わたしはものごとが思い通りにいくと思う)
気持ちの切り替え(私は学校や仕事での失敗や不安な感情をあまりひきずらない)
積極的な他者関係(私は他者との近しい関係を維持することができる)
自己受容(自分は人生で多くのことを達成してきた)
3つ目は自分のことを信じることです。
著者によるとこのなんとかなるが4つの要因の中で一番最強と言われております。
楽観性があれば、ほかの要因は吹き飛んでしまうくらい、楽観性は重要です。なにしろ、楽観的ならば、多少、自己実現、成長、つながり、感謝などが不足していても、まぁいいや、そのうち身につくでしょうときになりますからね。
楽観性と聞いて僕が一番最初に思いついたのが「堀江貴文さん」です。
僕がまだ小学生のころインサイダー事件で捕まりニュースでもだいぶ話題になっていました。
僕は小学生だったのでなぜ捕まったか、それすらもわからない状態でしたが子供ながらに感じたことは「あぁこの人の人生は終わったな、刑務所に入ってしまったらもう戻ってこれないだろうな」という感想でした。
おそらく周りの大人も同じように思っていたのではないでしょうか。
ただ彼は刑務所に入っても苦にせず、刑務所での経験を題材にそれを本にしてしまいました。
転んでもただでは起きない。
そんななんとかなるという楽観性は幸せに最も必要な要素ではないでしょうか。
あなたらしく
社会的比較志向のなさ(私は自分のすることと他者がすることをあまり比較しない)
制約の知覚のなさ(私に何ができて何ができないかは外部の制約のせいではない)
自己概念の明確傾向(自分自身についての信念はあまり変化しない)
最大効果の追求(テレビを見るときはあまり頻繁にチャンネルを切り替えない)
簡単に言うと自分の芯を持つことですね。
周りと比較しないことや自分だけの選択をすること。
これは自分だけのたいせつなものという点でオリジナリティーがあります。
本書の中で
地位財と非地位財
ということばが出てきます。
(画像はプレジデントから引用)
地位財は、所得、社会的地位、物的材のように、周囲と比較できるものです。一方、非地位財とは、他人が持っているかどうかとは関係なく喜びが得られるもの。
そして、地位財による幸福は長続きしないのに対し、非地位財による幸福は長続きする、という重要な特徴があります。
僕の経験でいうと小学生の時は月1000円の小遣い、中学生の時は月3000円の小遣い、高校生の時は5000円の小遣いだったのですがどの時代もカツカツでした。
所得が増えれば増えるごとに目の前の快楽を追って支出も増えてしまいます。
周りに流されず自分だけの選択肢をもつことは幸せになるためにとても重要だということがわかります。
前野さんはこの本の他にもたくさんの幸福に関連する本を出版されているのでまた書評を書かせていただくかもしれません。
ご一読ありがとうございました。